ウルリヒトゥレタス

皐月川納涼床

生存報告: 2023-9

 夏休みもおしまいです。この夏は楽しく過ごせましたか?私は⋯⋯どうだったでしょうか。楽しさと苦しさの落差が大きく、その波に揺られていたような気分です。夏っぽいことをするのには失敗しましたが、まあ無為に過ぎることだけは回避できたと思います。ずっと何か重いものが裡にあるのは今に初まったことではありませんし。

 

 母校の学園祭に行きました。こちらも今年は制限なく入れるようになったようで、そこはよかったですね。当時の担任の先生や科目担当の先生にも会いに行きましたが、もっとも驚いたのはすべてが電子決済だったことです。

 高校の学園祭で電子決済とは、ずいぶん進んでいる気がします。コミケのようなところで電子決済ができるだけでも珍しいなと思うのに、ましてや高校です。しかも、どこかのクラブや委員会主催企画だけがやっているのではなく、全体としての方針で決まったのであらゆる場所での決済が電子決済オンリーなのです。校門では、委員が「校内ではチャージできません、他のところで事前にチャージしてきてください」と呼び掛けていました。

 少なくとも弊学は大学でさえ未だに現金オンリーなのに、ものすごいことだと感心しました。いつかの信念はどこへやら、急速に現金を使わなくなっている私からすればありがたい部分もありますが、世間は急速に変化しているものですね。

 

 東京ゲームショウにも久しぶりに行きました。最後に行ったのは確か2015年、前作のSWBFが発売される頃だったと思います。あの時はグラブルもかなり大きなブースを出していましたが、あれ以降出してくれませんね。

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 二ディガのブースで買い物を済ませ、会場内を周りました。BBポッドを見て、『まつろぱれっと』の移植版に並び、MGSブースで!マークのサンバイザーを貰い、知らない中華ソシャゲの体験版を遊びました。大手のブースの整理券は到着した時点でもうありませんでしたが、それでも結構楽しめるものです。

 もうこれで5回目になる等身大超てんちゃんの写真も撮りました。その近くにあった小さなブースに最後入ったのですが、ここのゲームが面白そうでした。サイバーパンクっぽい世界観で店を経営するようですが、表現が3Dドットなのです。このちぐはぐさが刺さりました。タイトルは『Nivalis』というそうです。発売が楽しみですね。

 

 私が抱え込んでいたのが悪意や敵意だけだったのなら、こんなに混乱して苦しむことはなかったでしょう。もう何もかもがわからなくなり、どれを信じるべきかも不明なままです。平和への希望を見出したい気持ちと、過去の齎す恐怖とがせめぎ合っています。求めていたはずの手が差し出されたように見えるのはただの幻覚で、私が手を返してもいい結果にはならないのではないかと。そもそも、私はメッセージを受信してもよかったのでしょうか?

 しかし、何かを受け取ったのならお返事をしなくてはなりません。もう少しで私の答えもできあがるでしょう。ひとつだけ言えることは、私はいつでも手札をすべて公開するということです。もう読む価値もないと断じられている以上、ここに書いたところで無駄でしょうから、この段落はただの自己満足ですね。

 

 ところで、『このテープ持ってないですか?』という番組を観ました。もうとっくにダメですという気分になれたのでおすすめです。

 

 

 

<学校>

 月の前半には実習がありました。詳しい内容を書くと実習先に特定されそうなので差し控えますが、読者諸兄ならおおよその推定はできているでしょう。資格に関することです。

 他の大学から来た2名と一緒になることは聞いていました。当日やってきたのは女が2名で、3年生と4年生です。片方などは徒歩5分のところに住んでいるとのことで、弊学とはかなり違う*1ことが早々に明らかとなりました。

 実習は9-17時を8日間行います。ほぼ社会人と同じですから中々にヘビーですし、しかもこれやってるの夏休みですからね。ただでさえ短い弊学の夏休みをさらに短くしています。給料くらい出ませんかね。

 実習中はあたりまえといえばそうですが、未知の経験ばかりでした。以前授業で習ったことが実際の現場で使われているのを見るのも新鮮でしたし、授業やレポートで使うくらいだった知識を自分で使うのもはじめてです。現職の方から話を伺えたのもいい経験になったと思います。

 ところで、この実習先に最初に実習を申し込んだのはこの女たちの大学で、実習先はそれを受け入れました。次に他のところからも申し込みがあったのですが、それは断ったそうです。一方で、さらにそのあとに来た私は受け入れてくれました。不思議ですね。ちなみに、私の担当の教授は少し前までこの実習先で偉い人をしていました。閑話休題

 日々の業務の手伝いと講義(といっても会議室で現職の方にお話してもらう形式です)が繰り返され、実習は進んでいきました。女2名も案外親しみやすいタイプで、積極的に話しかけてくれます。属性は地雷系ギャルとでもいうのでしょうか。文化圏が同じなのか違うのかよくわからないままでした。

 途中、2日間だけ別の支部に行くことがありました。私と女たちは別の場所です。そちらの方々も優しく教えてくれましたし、本部との違いも沢山ありました。私が行ったところは最古の建物らしく、そこらへんも差が大きかったように思います。雨漏りしてましたし。

 一方、本部での実習にまた戻ってから判明したことですが、女たちはあまり恵まれなかったようです。ひとり厄介な中年男がいて、ろくに話してもいないのに呼び止めて「そんな明るくしてるだけじゃこの先やっていけないよ」といったことを説いて聞かせてくるのだそうです。彼女たちはとりあえず聞き流し、2日目の終了後に「もうこないからねー」と電柱1本ごとに言いながら帰ったと言っていました。

 本部も支部も、施設や職員に恵まれた実習でした。最初は嫌な部分ばかりが目につきましたが、終わってみればいいところもありました。夏休みを轢き潰すところだけでもどうにかなればもっといいんですけどね。ちょうど初日とサークルの合宿が被って涙を流した私でした。

 

 1泊2日でゼミの合宿もありました。卒業論文のできたところを持ち寄って、先生に見せるのです。幹事を責めるつもりはありませんが、酒が禁じられている施設という時点で最初から楽しみのひとつが封じられている旅です。

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 夕食のBBQでは、久しぶりに火起こしをしました。「火を点けろ、燃え残った全てに」っていいですよね。燃え残りを突っ込んだドラム缶が炎上していて面白かったです。学会に出ていた先生は、これの終わり際に到着しました。

 発表会はかなりの時間に及びました。メンバー全体での進捗の差が大きく、そろそろ手を付けなければなと思います。おそらくは20000字か24000字くらい書かなければならないのでしょうけど、文献を読むのが苦痛です。字や本を読むこと自体はむしろ好きなのですが、何冊も読んでリストにして、どこをどう引用したり参考にしたのかをいちち管理するのがつらそうです。特に、私はどこかで知っている知識や一般論、ふんわりしたイメージを使う悪癖がありますから、論文としての文章を仕上げるのには苦労するでしょう。

 時間が余って、トリックアート美術館に行きました。様々なタイプのトリックアートが見られるのはもちろん、自分がその一部になることもできます。テーブルの上の箱に首だけが入っている写真や、ひとつの部屋の両端に大きな人間と小さな人間がいる写真を見たことはありますか?あれになれるのです。

 特に面白かったのは、ぐるぐるする円盤を15秒くらい見てから風景画に目を移すと空がぐねぐねしているように見える展示でした。ペンを振った時にうねうねしているように見えるようなのではなく、かなり大きく揺れるのです。『星月夜』みたいな空がネザーゲートに入った時みたいになる、と書けば想像できるでしょうか。本当に雲が動いているみたいでした。

 

 

 

<アルバイト>

 私の職場である217号室には、あまり地理的に離れていないところにもうひとつ支店があります。かつてはそこと売上をなんとなく競い合う間柄*2でしたが、最近ではその面影もなく、支店の売上はとても低い水準を維持していました。ちなみにうちが本店扱いです。

 だからなのかそうではないのか、支店が閉店されました。しかも、支店にいた人員はそのすべてがこちらへ移ってくるそうです。常日頃から人が足りないと思っていましたが、これではさすがに供給過多というものでしょう。こちらの非フルタイム勢はこれでお役御免かと肩叩きに震えました。フルタイム勢は保険に加入していますし生活もかかっていますから、たくさん働かなければなりません。

 そんな折、面談が実施されました。本社から人事部がやってくるのです。相対的新人である私にもそのお声はかかり、どうせあと数ヶ月で確実に消えるヤツなら今消しても変わらんやろと思ってるのだろうなと向かいました。

 ところが、予想はすっかり外れました。私を解雇するつもりではないようです。それどころか、辞めて貰いたくない様子ですらありました。私としてはせいぜい来年の1月*3には辞めるつもりでしたがらこれはこれで拍子抜けです。

 

 では、人が増えた分をどう調整するのでしょうか?その答えは、数日後に明らかになりました。面談に行ったアルマンが解雇を通告されたのです。

 アルマンは私より古株なのですが、面談で「アルバイトとの契約が更新できる回数は決まっていて、あなたはもうそれを使い切っている。働き続けるには正社員になるしかないが、うちにその予定はない」と告げられたそうです。アルバイトをしていると、年に1回契約更新の書類を書きます。それがもうできない、ということですね。

 ところが、アルマンが契約した時の条項では、あともう1回更新ができるはずでした。そのことを指摘すると、人事部はしまったという顔をしたそうです。そして、「アルバイトでは条件が違う」と言いました。こうして、アルマンの命は今月で尽きることになったのでした。

 アルマンは、自分がほぼ強制的にクビにされたのだと確信しているようでした。店長ダーウェントとの関係もかつてないまでに冷え切っています。ダーウェントはダーウェントで、申し訳なさそうにするとかでもなくなるべく接しないようにして乗り切ろうと試みたのですから、アルマンの怒りも高まるばかりです。

 こうして、私よりも古参の人間がまたひとり消えました。ダーウェントを除けば、もう私以外に残っている古参はひとりだけです。ここまでになっても自分に自信が持てないのはよくない気もします。

 アルマンは、腹いせに自分の担当していた印刷物をほとんど破棄していったようでした。ほとんど任せきりだったダーウェントが対応に追われたのは言うまでもありません。そして、そのデータをPCから探したり作り直したりが私に回ってきたことも。そんな中、ダーウェントはアルマンが解雇された本当の理由を教えてくれました。

 それは、やはりというべきかパワハラ、つまりは他のスタッフへの態度でした。つい数ヶ月前にまたひとり辞めた際、そのことを相談されたのが決め手になったようです。

 これは、自分の方針を他のスタッフへ押し付け続けたアルマンも、店長代理として働いてくれるからとアルマンへ諸々を依存して職場環境のことを見ようともしなかったダーウェントも2人ともが悪いと思います。そのツケを権力で踏み倒したダーウェントには呆れるばかりですけど。

 

 

 

<PS4>

 『Saints Row』というゲームがフリープレイで配信されました。

 サント・イレソで奨学金を返済しようと頑張る主人公ボスと仲間たちが、犯罪帝国を創り上げていく物語です。プレイしたことはありませんが、オープンワールドでもあるのでGTAが近いでしょうか。四肢欠損や悲鳴といった表現が薄いところやバグが多いところは少し残念ですが、それでも面白いゲームでした。

 このゲームで面白いのは、やはりその命の軽さとジョークセンスです。敵を尋問する時にはそいつが入っている仮設トイレを車で引きずり回しますし、マクドみたいなところのおもちゃを巡ってギャングと抗争も起こします。敵対組織の幹部のリムジンをヘリで吊って情報を聞き出せば「そいつが失脚すれば俺が出世だ!」と尋問されてるくせに喜んでますし、敵対ギャングを呼び出して戦えるシステムもあるのですが、そのゲーム内での流れがそいつらのお気に入りの店に☆1を付けてキレさせることだったりします。

 車やバイク、ヘリといったビークルや主人公のカスタマイズの幅は広く、お気に入りの塗装やパーツで飾り付けた車で町を走り回れます。当然カーチェイスもあって、破壊した車が爆発炎上する様は綺麗です。特に、並走していた車が炎に包まれながら失速して爆発し、運転手の身体が吹っ飛ぶ様子は何回見ても楽しいですね。しばらくはこのカスタマイズで遊べそうです。

*1:弊学ではこの実習を履修できるのは4年生のみで、自宅から近いところは実習先として選べない制限があります

*2:管理システムから互いの状況を覗けたのです

*3:勤続3年なので有給が付与されます