ウルリヒトゥレタス

皐月川納涼床

生存報告: 2023-10

 夏もいつしか終わり、今年の残り時間が気になってくる時期になりました。8月や9月の時点でも年の半分以上が過ぎていることはわかるのですが、でもなぜかあの頃はそんな実感があまりないんですよね。

 もういくらかすれば、私にとって厳しい季節がやってきます。手足の先端が冷え、痛みすら伴う季節です。息を吹きかけるだけでは足らず、より心臓に近い肉の熱を移すしかありません。分厚い靴下を買い、これに一定の効果はありましたが完全にぬくぬくするには到りませんでした。

 このように、季節の移り変わりを感じる要因のひとつは気候みたいな自然です。気温、天気、植物、日照時間といったものの変化で、我々は新しい季節の訪れを感じるものです。ですが、これだけではないでしょう。ヒトの営みにだって季節感はあります。

 それも、クリスマスやハロウィン、正月のような普遍的な行事だけではなく、もっとミクロなところにも季節感のある行事は潜んでいます。新歓の時期になれば春だなぁと感じ、期末試験が終われば夏だなぁと感じ、大学祭が来れば秋だなぁと感じるように(冬はいい例えが思いつきませんでした。やはり冬の訪れを告げるもっとも強烈な便りは手足の冷えです)。

 しかし、これらは来年以降失われてしまうのです。もちろん社会人の生活にも季節感のある行事というのはあるのかもしれませんが、代わりの何かが手に入るかもしれなくても(それも確実ではありませんが)、だとしても慣れ親しんできた何かを失ってしまうことは怖いことです。時間感覚の変化が加速して、ぼんやり働いていたらいつの間にか何年も何十年も過ぎ去っているようなことになるのかもしれないと思うととても恐ろしく感じます。

 時折不思議がられるとはいえ(大方、私が陰キャだからでしょう)、文化祭は私にとって欠かせないものです。これに加え、自由な沢山の時間、大切な同期たち、かわいい後輩たち、彼らとすぐに会える環境、責任の薄い身分、様々な学割料金、そういったものたちがすべてふっと消えてしまうのです。今の私が日々を楽しいと思えている理由たちが、なにもかもなにもかもなくなってしまうのです。

 ある友人だった者は、私が社会に出たがらないのを理解できないと言いました。このことを責めはしませんし、彼女は社会に出てもいい環境にいられているようですから、自身の経験を元にしたのなら理解できる発言です。しかし、今の私にはそうなれる確証が持てないのです。会社がブラックかもしれないとか一人暮らしがつらいかもしれないとかそういうことではなく、社会人としての生活全般において、いずれ失われる今現在に匹敵できるものが見つかるのかが不安で不安で仕方ありません。

 今の私の認識では、社会人になるということは今より高レートの場所に進むということです。背負うリスクが増える代わりに、その分リターンも増えるということです。より責任のあるヘビーな仕事をしなくてはならない代償として、学生時代よりも多くの金を稼げるように。では、もしそのリターンを得られなかったら?負担だけ増えて、今あることと同じくらい楽しめることがなかったら?自由時間はなくなって友人も消えて、それだけで終わってしまったら?

 刻一刻と迫る卒業は、この恐怖と向き合うことでもあります。いざその時になってみればなんてことはないのかもしれませんが、そう思ってみてもこの恐怖は消える兆しが一向にないのでした。

 

 明るい話でもしましょうか。実は今月、はじめてシーシャを吸いました。

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 薄暗い店内に煙が充満する様子は、いい感じに退廃的です。酒と合わせると、酩酊にも似た状態へと突入できます。思っていたよりけっこういいものでした。これに連れて行ってくれた後輩には感謝ですね。

 個人的には、水タバコというとジャバ・ザ・ハットが思い浮かびます。店内の雰囲気も、あの宮殿に似ていましたね。次の目標は、店員のお姉さんくらい濃い煙を長く吐けるようになることです。

 

 

 

 

<学校>

 1年でもっとも忙しい1週間が到来しました。そう、大学祭です。

 執行代はとっくに3年生に移っていますが、我々4年生は労働力として参戦できます。もちろん義務ではありませんが、どうしてこんな機会を逃すことができましょうか。本祭を週末に控えた週は、各員が授業の合間を活用して準備に勤しんでいました。来られる人は来てね、というような雰囲気ではありましたが、こういう時の人手はいくらあってもいいものですから、私も微力ながら手伝っていました。結果、毎日いました。

 もちろん、今年のことについてもっとも詳しいのは現指導者層ですから、我々は専ら馬力を提供することになります。ちょうど、タイタンみたいなものですね。

 前日までの準備はいくらでもあります。毎年不思議なのは、とても終わるようには思えない量の仕事をとても終わるようには思えない人数がとても終わるようには思えない速度で処理しているのに、なぜか無事終わることです。

 今年も教室点検*1や物品の移動を手伝っていましたが、ふと気づくと倉庫の整理をしていました。倉庫はまったく別の部署の領分なので、下級生の指示に従ってひたすら物を動かします。

 管理番号の付与作業もありました。大学の備品には「長椅子①」のように書いた養生テープを貼っておき、これでどこでいくつ使うかを把握しています。もしどれかが行方不明になったとしても、どこの企画や団体で使っていたかがわかれば探しやすくなるはずです。

 倉庫から思い机や長椅子を運び出し、番号を付与してから元に戻します。やはり単純ながらかなりヘビーな作業で、この領域を担当する総務局への尊敬の念が芽生えました。私以外はほとんどがこの総務局のメンバーでした。

 一方でひとり同じ広報局の女も混じっていて、彼女へはワインレッドのヘッドホンを首にかけるセンスに尊敬の念を抱きました。いいセンスです。

 作業が終わったあと(なぜかうまくいったので、3日間かける予定の作業がこの1日で終わりました)、総務局の2-4年が話し込んでいました。参加団体への対応や業者の誘導は私にとってまったくの未知ですからその間手持ち無沙汰になり、同じような様子だった1年生と話しました。去年までのことを知らないという点なら、1年生は私と同じような感じですからね。

 彼女ははじめてできた1年生の知り合いとなりました。顔を完全に覚えるまでにはまだかかるでしょうが、名前は早くも覚えられました。同じ局ではなく違う局の1年生が最初になるとはちょっと奇妙な感じですが、局の境を越えた縁を築けたのはとてもいいことです。

 なお、スーツで登校した日があったのですが、その時に1年生の女たちから「ホテルの総支配人みたい」と言われました。友人からの「マフィアみたい」、職場の店長からの「若社長みたい」に引き続き、私のスーツ姿形容コレクションがまたひとつ増えました。褒められてるんですよね?

 

 私は特別な役職に就いているのではありませんし、突出した能力や長所を持ってもいません。ですから大学祭の中でさえ存在意義は非常に希薄なのですが、ひとつだけ存在意義を発揮できるシーンがあります。それがテントです。

 テントといっても、キャンプ用のものではありません。運動会で使われるようなもの、といえばわかりやすいでしょうか。あれのようなものを、大学祭ではあちこちで使います。出店はもちろんあれの下で営業しますし、福引もこのテントを使います。

 これまで私は幾度となくテント設営に立ち会いました。その結果、テントの設営に関する知識と作業を指揮する経験だけは人並みになったのです。なので、今年も準備期間は福引のテントの現場に向かい、設営を指揮していました。脚を組み、天幕を張り、骨組みを持ち上げるという一連の作業には、全体の状況を見つつ指示を出せる者が必要ですからね。

 ところが、なぜかパーツが足りません。よく調べてみると、我々が使うのは6脚テントなのに4脚テントのパーツが代わりに届いていたことが判明しました。総務局の備品担当に問い合わせましたが、「その間違ってたのを倉庫まで持ってきて、正しいパーツを持って帰れ」との返事でした。今回は我々に落ち度はないはずですが、どこも忙しいですからね。

 テント立てを指揮している間だけは、自分に存在価値があるような気分になってきます。これも私がここで過ごした経験のおかげ、それらの結晶と思う一方、この程度のことはどうせ簡単な動画を観れば誰にでもできるのだし、誰か(特に後輩)を動かすことで気分よくなるなんて最低な人間だなとも思います。

 

 当日、まだ暗い時間に起き出して登校します。今年はきちんと起きられました。しかし、集合写真を撮ったかと思えば、すぐに仕事の時間です。

 去年のシフトの内容を覚えていますか?正直、仕事自体はあまり楽しいものではありませんでした。誰もいない教室や学校ですらない駐車場を見張ったり、ゴミ捨て場で分別を促したりといった孤独な業務ばかりでしたからね。そのひとつ、僻地特有の店舗付属駐車場で大学祭への来場者がいないかを監視する業務は今年もありました。

 初日の頭からこれでしたから、最後の年の開会礼拝*2というものには出られませんでした。別に強い思い入れがあったのではありませんが、今回はあらゆるものが惜しくて尊いように思えてきます。みんなが礼拝堂で寝ている間、私ともうひとりは駐車場でぼんやりしていました。

 しかし、去年からは状況が大きく改善されていました。まず、誰もいない教室で何かを見張る仕事は消えました。また、都会のキャンパス側の実行委員会との提携により、彼らが応援として派遣されてくるのですが、ゴミの見張りや駐車場での監視に彼らを多く充てたため、我々の負担はかなり減っていたのです。

 少なくない数の学生が4年間の間に1回も行かないであろう僻地に派遣されて、こんな虚無みたいな仕事をすることになる彼らには同情するばかりですが、我々としてはたいへん助かりました。次は、この仕事自体をなくしてみてはどうでしょう。

 

 さて、企画局は当日に向けて様々な企画を準備して、当日はその企画の進行をします。総務局はよくわかりませんが、おそらく備品の管理や参加団体および業者への対応を行っているのでしょう。一方、広報局の普段の仕事は宣伝やそのための作業が主ですから、言ってしまえば当日は仕事がないのですね。

 パンフレット班ならパンフレットを配布する受付、動画制作班ならその材料のための記録といったように関連する仕事は一応あって、それを任せられる傾向はあります。しかし、対外部でのそれにあたる福引企画*3にはなぜか今年も入れて貰えませんでした。

 その代わりに配属されたのが環境企画というところです。毎年、環境保護やエコを訴えるための企画があるのですが、今年はペットボトルを用いた工作でした。工作に用いるペットボトルは学生から集めたリサイクル品ですから、ここでエコを呼びかけているという訳です。

 この企画の責任者は、同じ広報局の後輩でした。しかし部署が違うのであまり話したことはなく、今回の企画で初めてじっくり話したように思います。向こうはきちんと私の名前を覚えていましたから、とても申し訳ないです。こういう状況でうまく誤魔化してあとから名前をそっと知りやり過ごす術ばかり覚えている気がします。

 もうひとり、こちらは総務局に所属する2年生の後輩もこの企画にいました。彼女とは初対面のはずでしたが、自己紹介をするとなぜか私のことを知っているといいます。総務の知り合いは4年生の男とつい数日前に知り合った1年生くらいしかいませんし、もしかしてまた酒の噂でしょうか。

 そう思ったのですが、事情を聞いてみればまったく違っていました。対外部にいる2年生の後輩のひとりとこの総務2年は仲がいいそうです。当然ながら対外2年と私は知り合いなのですが、彼女はこの総務2年に私が優しい先輩だということを何度も話していたといいます。それで私の名前を知っていたのですね。

 

 今年にあったあらゆる事象の中でもぶっちぎりに嬉しい出来事でした。内定が出たことを知った時ですら、この幸福には敵いません。常々、私はよき先輩であれと心掛けていますから、それが報われたようで本当に嬉しかったのです。

 私は仕事がものすごくできるのではありませんし、強いカリスマや個性があるのでもありません。後輩のことは大事に思っていますし、せめてできることをと思って積極的に関わったり優しく接したりしようとしていますが、彼らからもそう思って貰える程自分が上等な存在だとは思えないでいます。同期がひとつ上の先輩に示しているような愛と関心を、私も受けられるとは思えません。

 いつも存在感や存在意義のなさを感じていましたから、私をそう自分の中に置くくらい慕ってくれている誰かがいること、それがかわいい後輩であったことがただただ嬉しくて嬉しくてどうにかなってしまいそうでした。もう何だって捧げられますね。

 

 今回のメインのシフトはこの環境企画というところでした(なお、対外部の2年生の後輩は福引企画にいました)が、その他にも2つシフトがありました。

 ひとつは、去年もあったステージでの撮影規制です。ステージではいくつものグループがパフォーマンスをするのですが、その中のいくつかは撮影を規制するよう要求しています。基準はわかりませんが、中でもいくつかいたチアはたぶん全団体が撮影規制を要求していました。事前に申請した関係者のみ撮影が認められます。そして、その監視をするのが我々委員ということです。メインはステージ企画の担当部署なのですが、臨時増援として別の部署の人々が派遣されます。

 やることは単純で、「関係者以外撮影禁止」の看板を掲げながら巡回し、撮影してる人を見つけたら許可のあることを示す腕章の有無を確認します。腕章があればよし、なければ撮影を止めさせるのが仕事です。

 ここまではいいのですが、関わるのがステージでのパフォーマンスである以上、トラブルが付き物です。スケジュールより押すのがだいたいですね。今年は撮影を止めさせようとするとリストバンド*4を示されるということもあり、やはりヘビーな業務となりました。来年からは撮影規制料金を徴収しませんか?

 なお、私は律儀に毎回参加したのですが、ちょうど上述の2年生の後輩も徴兵されていました。しかし、彼女は福引企画の責任者であったので、「ちょっと今忙しくていけないんだけど大丈夫そうですか」という電話を寄越していました。実はちゃんとした出席を取らないので、「たぶん来なくても気づかれないし何かあったら対応しとくよ」と返しておきました。責任者をここに使う必要はないと思いますし、その分一般人の私が働けばいいだけの話ですからね。

 このように面倒な仕事ではありますが、ステージを一般来場者では無理な角度や距離から観られるという役得もあります。これに加え、ステージ企画担当者から感謝された時はまあやってよかったかなという気分になりましたから実にちょろいものです。

 

 ステージといえば、今年は初めて明確な目的を持ってステージ企画を観に行きました。同期のひとりが所属している、アイドルコピーダンスユニットというものを鑑賞するのです。

 普段、アイドルグループの曲くらいはたまに聴いてもライブを観ることはありませんし、そもそも特定のアイドルを観ることがありませんでしたから、彼女らのダンスが合っているのかとかはわからないのですが、それでもパフォーマンスは楽しめました。次々に主役?が入れ替わり、ただ綺麗な動きをするだけではなくストーリー性のあるような動きを展開していくのはアイドルならではという感じがしました。

 もうひとつ印象的だったのは、最前列でコール?をひとり展開しているオタクがいたことです。アイドルオタクというものを初めて見たと思います。たったひとりで堂々と大声を上げ続ける様は尊敬に値するでしょう。

 演目が終わったあと、友人は写真を一緒に撮ってくれました。この友人も私と同じ4年生ですから、もうあと数ヶ月で引退してしまいます。もっと早く知って観に来るべきだったと強く思います。せめて残る公演はコンプリートしたいものです。

 

 もうひとつの仕事も、これまた厄介でした。上述のアイドルがパフォーマンスをしたのとはまた別のステージが存在し、そこでは実行委員会による企画が開催されていました。その中に三つ巴の対決企画というものがあったのです。

 これは、実行委員会によるヒーローショーの演者チーム、コラボしている他大学*5の大学祭実行委員チーム、そして適当にそこらへんから連れてきた一般来場者チームにいくつかの競技をやらせて、その特典を競わせるというものです。主な進行は本職の連中がやりますが、我々はいくつか雑用を任されました。

 しかし、企画開始の40分前に来て欲しいという通達が前日に突然あり(しかもその時間は貴重な自由時間でした)、ちょっとした説明のみでリハーサルもなしに本番です。人や時間が足りないのはわかりますが、何も知らないところに送り込まれる身にもなって欲しいものです。しかも、私の役はクイズ中のお題や問題を掲げる役ですから、思いっきりステージの上に立たなくてはなりません。せめて事前に了承を得ませんか?

 どうにか大きな失敗をすることなく終わりはしましたが、どう考えても配役ミスです。進行をよく知っている者を目立つところに置いて、雑用要員はカンペとか簡単な機械の操作とかそっちに回すべきでしょう。これはこれで未知の経験でしたから、すべてが悪かったとまでは言いませんが。

 

 こんなのをしているうちに、最後の大学祭も閉会が近づきます。福引は閉会間際がもっとも混みますから*6、その前にとハーゲンダッツを買い込んで差し入れに行きました。環境企画の後輩たちの分も買って、これは私も一緒に食べました。素直に喜んでくれる様子の、なんと尊く心が洗われることでしょうか。

 叶うならこのまま彼女らと環境企画の片付けをしていたいところでしたが、私は別の場所を担当するシフトになっていました。ここに力は必要ないでしょうし。

 片付けのシフトは、以前タグ付けを担当した机や長椅子たちのいる倉庫でした。参加団体が次々に運んでくる備品の番号を確認し、倉庫へ運び込みます。前回よりも人数が少なかったことや足りない番号が確認されたことにより時間はかかりましたが、どうにか完了しました。

 食べ損ねた朝ご飯を食べていると、近くにある別の倉庫から救援要請が届きました。ここも備品の倉庫で、A型看板*7やテントのパーツ、ホワイトボードなどが収められています。

 ここで引き続きこうした備品の受け取りおよび確認をすることになったのですが、これがかなりヘビーです。ほとんどのものがかなり重いのに加え、品物の数も多いため狭い倉庫でパズルをしなくてはなりません。前のものをちょっとどける訳にもいかず、普通にやれば通らない幅の通路でスイッチバックのようにしながら(使い方合ってますっけ)ホワイトボードを動かしたり、やむを得ずさっき入れたものをすべて動かしてスペースを作ったりということをしていました。

 こうしてどうにか撤収作業は終わり(これはあくまで今日だけの話であり、後日総務部が今日しまったものたちを引っ張り出し、番号を剥がすそうです)、代替わりの儀が始まりました。この儀式は、第1部の「思い思いに写真撮ったりお疲れ様言い合ったりする時間」、第2部の「現執行代による締めの挨拶」、第3部の「挨拶が終わるや否や始まるちょっと待ったと割り込んだ次代の執行代による労いスピーチ」、第4部の「再度思い思いに写真撮ったりお疲れ様言い合ったりする時間」と4部構成で進行されます。

 この空間にいられるのも最後かと思うと、感慨深いものがあります。こういうときはもうちょっと涙脆いタイプだったらよかったのにと思います。何人かとはツーショットを撮ってもらいました。

 大勢の人たちとお祝いをするのはとても楽しいものです。達成感を通じて誰かと繋がることの、なんと尊いことでしょう。BGMに『Victory Celebration』を流したいところでした。

 

 儀式が終われば、いよいよ打ち上げの時間です。仕方のないことですが、今年は4年生たちだけで開催されました。

 1次会は、広報局と企画局で行われました。最近になってやっと総務局には知り合いが増えてきましたが、企画局とは依然として接点がないままでした。結果、この日になって初めて話した人がいる始末です。まあ、知り合えたからよしとしましょう。

 総務局がこの場にいなかったのは、彼らの多くが大勢での宴会を望まなかったからだそうです。それでも、その一部が2次会に参加しました。2次会といえばカラオケばかりでしたが、今回は朝まで開いている居酒屋です。

 時が経つにつれてだんだん混沌が極まってきましたが、ふと気がつくと約2名が姿を消しています。これが男女であったことから、我々は議論を始めました。すなわち、「こんな時間にふたりで抜け出したんだからお持ち帰りしたに決まってるよ派」と「あいつはそんなことする奴じゃないよ派」の戦いです。寝ていたはずの者すら起き上がり、熱弁をふるっています。結局、真偽は不明のままでしたが、当ブログではこの顛末を注視しています。

 朝4時というなんとも中途半端な時間に店が閉じたので、1時間くらい駅前で寒さに晒されていました(この間も議論は続いていました)。とうとうやってきた眠気と寒気に苦しみながらも、やっと来た電車に乗り込むと、ちょうど同じように二次会を終えたところの後輩とエンカウントしました。彼とは方向が同じだったので、一緒に帰ることにしました。

 ところが、目覚めると知らない駅です。いえ、よく考えると名前は聞いたことがあるような気がします。それもそのはず、私は終点にまで流されていたのです。帰りに寝てしまうことばかりはどうにもならないままでしたね。というか、去年はなぜか家の近くまでは辿り着いていましたから、むしろ退化しています。

 

 

 

<アルバイト>

 閉店した支店からやってきたメンバーは、すでにずいぶんと馴染んできたようです。扱う商品や業務内容は一緒ですし、違うことといえばせいぜいが施設くらいですからね。

 しかし、ひとりだけはまだ働き始めていないようでした。ダーウェントによると「家庭の事情」だそうですが、つい先月まで働いていたのにいきなり働けないとは一体何があったのでしょう。理由は不明ながら、結局私の労働時間はあんまり変わらないのでした。卒論って知ってますか?

 来月はスタッフ向けのイベントがあり、希望する者は誰でも参加できます。ちょっとした立食パーティーのようでもあり、タダ飯とタダ酒である以上私は当然参加するつもりでしたが、公開された11月のシフトのその日には私の勤務が入っていました。もちろん締めです。

 在籍中のスタッフの中で、今回のイベントに参加するのは私を含め3名であると聞いていました。その中にダーウェントは含まれていなかったはずですから、ダーウェントが締めに入るものとばかり思っていました(閉店と同時にイベントが開始されますから、そこから締め作業をしていたのではイベントに遅れるのです)。ましてや、参加すると表明しているスタッフを置くとは思いもしませんでした。

 なのに私を締めに置いた理由、それはとても単純なものでした。「自分の誕生日で早く帰りたいから」です。年に一度のパーティーの日は、店長が恋人と楽しく誕生日を過ごしたかったので締め作業RTAを強いられることとなったのでした。 

 

 

 

<フォートナイト>

 コラボに対してのアグレッシブさとそのセンスにおいて定評のあるフォートナイト。今月は、なんとジャック・スケリントンとマイケル・マイヤーズが登場しました。

 フォートナイトのスキンは基本的にセットとなっており、本体のスキン、ツルハシのスキン*8、グライダーのスキン、背中のスキン、武器や乗り物のスキン、エモートなどを含めてひとつのセットとされます。どれかが欠けているとか複数あるなんてのはよくある話ですが、要はひとつのモチーフからいくつものアイテムが作られているということですね。

 今回の両コラボでは、エモートが特に秀逸だったように思います。悪ガキたちのバスタブに乗ってハロウィンタウンのテーマを流すものと、ピアノでハロウィンのテーマを演奏するものです。隠密中など、暇な時に好きな音楽を聴けるのは嬉しいですね。

 今回のコラボも大満足でした。そろそろジョン・ウィックにも帰ってきて欲しいものです。

 

 

 

<トロピコ5>

 ずいぶん前にEPICの無料配布で手に入れた『トロピコ5』ですが、今月はPS4のフリープレイで配布されていました。しかも、今回配布対象なのはDLC全部入りバージョンです。

 久しぶりにサンドボックスモードをプレイします。トロピコ5は植民地時代、世界大戦時代、冷戦時代、現代と時代がわかれており、時代が進むにつれて新しい要素がアンロックされたり違うイベントが発生したりします。建築物もそのひとつで、いきなり原発や核ミサイル施設は建てられないように、時代を進めるごとにだんだん建てられるものが増えていきます。今回は、DLCで追加された建物で面白かったものを紹介しましょう。

 まず、カキ養殖場は最初から建てられる上に無尽蔵の金を産み出してくれます。島を囲む海には魚群という資源スポットがあり、魚をここから獲れるのですが、魚がいなくなると個体数の回復を待たなくてはなりません。カキ養殖場もこの魚群を必要としますが、魚を減らすことはないので置いておけばそれだけでいいのです。

 同じDLC「ウォーターボーン」からは、水上マンションも重宝しました。このゲームの水上はかなり広く、そこに住宅を置けるのは助かります。

 一方、「スパイ大作戦」からは情報省が便利でした。まずデザインが最高です。いかにもディストピアという感じがして、存在するだけで自由度が低下するのも頷けます。朝起きてこれが窓の外に見えるような生活では、心が休まることなどないでしょう。効果も強力で、存在するだけで反体制派の攻撃や暴動を阻止することがあります。

 また、スーパーコンピューターは電気さえあれば選挙の度に3票をプレイヤーに投票してくれるという能力を持っています。つまり、いかに悪逆無道な為政者となろうが、民主主義に則った独裁者として君臨し続けられるのですね。有権者数を調整してスーパーコンピューターをいくつも作る必要はありますが、夢に溢れた話です。

 やはり、こういったゲームのDLCは楽しいですね。戦略的な価値を持つ要素がアンロックされることも多いですから、触れる前には戻れなくなってしまいます。でもこうしたDLCは大抵いっぱいありますし、バンドルを使ったとしても全部揃えようとすればかなりの値段になるものです。下手したら本体の値段超えますからね。悩ましいところです。

*1:使う教室の状態や傷を事前に記録し、冤罪をかけられないようにするための業務です

*2:意義はよくわかりませんが、当日の朝にわざわざ貴重な時間を割いて眠くなりに行く行事です。委員のほとんどに加え参加団体代表の出席が強要されるため、当然ながら嫌われています

*3:これまでに集めた協賛物品は各企画の景品や参加団体への配布に回されますが、自分たちでもこの福引企画という使い道を持っています

*4:事前の情報がなく、ステージ企画部署の担当者ですら存在を把握していなかったという今も未知の存在です

*5:賢明なことに、今年は去年と違う大学とコラボしていました

*6:実行委員の企画を回ったりアンケートに答えることで参加できるため

*7:大きめの木製看板

*8:他のバトルロイヤルでいうところの素手に相当しますから、スーパーレジェンドみたいなものです