ウルリヒトゥレタス

皐月川納涼床

生存報告: 2023-7

 もう今年も半分が過ぎました。しかし、半年という時間など取るに足らないものです。この通り、ほんの一瞬で崩れ去るのですから。

 

 

 

<学校>

 各授業も終盤、というか期末です。中学校からの付き合いである期末試験とも、もうそろそろお別れなのですね。実に長い間、夏の始まりを告げる風物詩でした。

 

 図書館や博物館がテーマな領域で堂々と女子供問題を考察していた授業は、色々なテーマが展開されました。LGBTも出てきましたし、社会的な性への偏見も出てきました。出生前診断*1とそれによる中絶の是非なんてのもありましたね。

 ところで、障害者を扱った番組のいくつかでは、非常に癖のあるナレーションがされていました。個人的には聞き取りづらいくらいでしたが、ドキュメンタリーってあんなものなんでしょうか。

 さて、個人的にもっとも印象的だったのは戦争による精神へのダメージがテーマの回です。帰還兵問題とも呼ばれています。

 戦争では敵兵を殺さなければなりませんが、ヒトは同族を殺すことに抵抗感があります。そこでアメリカは、敵兵を殺せるようになるための、敵兵を人間と認識しないための訓練を考案しました。これは功を奏したそうです。

 問題はそのあと。戦争が終わって帰国した兵士たちは、すっかり戦場に慣れ切っていますから、急に平和な日常に戻ることができませんでした。我々からすれば取るに足らないような日常的な光景の中でも、彼らは警戒を解けなかったのです。こうした兵士たちは、やがて事件を起こすようになりました。ただのチンピラに襲われたのを待ち伏せに遭ったと思い、殺害する事件も起きたそうです。

 日本の例も紹介されていました。戦場のストレスで精神疾患になる兵士も当然いたのですが、かつての日本は電気ショックでそれを治療しようとしたそうです。当人が弱いからだとされたのですね。

 帰還兵問題というと、私は最初に『フォレスト・ガンプ』が出てきます(『ランボー』も有名ですね)。これらの映画や今回のドキュメンタリーで印象的だったのが、国のために戦争へ行った兵士たちに味方がいなかったことです。

 祖国の国民は戦争反対を叫んで兵士たちが命を賭けている戦いを無意味で不要なものだと糾弾しますし、同じ国民のはずの記者は軍の不祥事を撮ってばら撒きます。最近では、平和で安全な立場から「降伏すべきだ」と主張する人たちがいましたね。

 国は国で、最近の戦争ではすぐに撃ってはいけないと訓練しているそうです。民間人を殺害したとなれば、大問題になるからでしょう。しかし、相手はそんなことお構いなしですから、平然と民間人(時には子供)を使って攻撃してきます。結局、この板挟みになるのは現場の兵士たちです。

 兵士たちのことを考えるのなら、無人兵器や遠距離兵器で戦うのが最善と思います。そうすれば被害は抑えられますし、直接死と触れ合うことはないのですから、精神への負担も少ないでしょう。戦争の在り方としての是非はひとまず置いておくとして。

 ですが、この授業にいた連中(特に女子供問題に関心のある連中だったと思います)には「やっぱり戦争は話し合いで解決すべきだと思います」と感想を述べた者もいて、同じビデオを観た感想のあまりの違いに驚きました。

 話し合いを放棄するのは、とても愚かなことです。完全に理解することなどできないことを前提とした上で、自分以外の人間は①話さずとも(もしくは多少の言葉で)わかりあえる人、②きちんと話せば言葉は通じてわかりあえる人、③どうやってもわかりあえない人の誰かでしょう。この「わかりあえる」とは、互いの思想を受け入れられる場合はもちろん、自分はそうは思わないけどあなたがそう考えた経緯や理由は理解できるという意味です。

 なのに、話し合いを放棄するということは③だけでなく②も切り捨てるということですからね。結論ありきで話し合うフリをするのもよくないことです。聞くつもりもないのに相手に言葉を使わせて、自分だけ一方的に通そうとするのですから、それは相手と相手の言葉への侮辱です。相手を軽んじているからそんなことができるのでしょう。

 しかし、戦争が起こった以上、敵が③であるのはもうわかっているのですから、そこから先は武力がコミュニケーションの手段です。そこで降伏など、愚かなだけですね。私にとっての彼らも③かもしれないなぁと思ったのでした。

 

 

 

<アルバイト>

 また新しいアルバイトが辞めて、すっかり人数が少なくなりました。私もいつの間にやら古参かと思いきや、私以降が続かないので今もなお相対的には新人のままです。相対的新人、なんかいいですね。

 

 いつしかオーバールックにも外国人が増えています。もはや日本人より多いのではないかと思うくらいです。日本語が通じる客や日本人と来る客、買うだけ買ってすぐ帰るので意思疎通の必要がない客もいますが、商品について聞かれれば答えなければなりません。

 個人的には、現地の言語を使おうともせず自身の母語で押し通そうとするのが理解できませんし癪に触ります。私も日本語で返せばいいんですか?

 とはいえ、それはそれ。観光地ってそういうものなのでしょう。中国語ならまだしも、英語なら私でも少しくらいは対応できます。よく聞かれることもわかってきますからね。

 アルマンや他のスタッフは紹介文を複数の言語で印刷し、それを読ませていましたが、それではなんとも味気ありません。最近はパワーポイントを使い、カラフルなチラシじみたものを作っています。

 

 PCでの作業といえば、以前に半自動更新カレンダー機能付きの印刷物を作ったことがありました。あれは関数だけを使って作ったものでしたが、あまりに暇なので今度はシフト表制作システムを作りました。

 ボタンやチェックボックスに指示を組み込みたいので、関数だけでなくVBAも必要です。対外部用に作成したツールの経験が役に立ちました。

 構造は至って単純で、操作用シートに出勤時間や退勤時間、塗りたい色を入力してシフト表の誰の欄の何日にそれを反映させたいかを指定すると、その通りにテンプレートが書き変わるという仕組みです。テンプレートのみを別ファイルへの保存したり印刷したりの操作やリセットもボタンを押すだけで可能です。

 もちろん、対外部の時は使わなかった知識も必要でした。やはり、学習しながらトライアンドエラーを繰り返し、段々と制作物を理想に近づけていくのは楽しいですね。

 

 

 

<NEEDY GIRL OVERDOSE>

 7月7日、超てんちゃんのお誕生日はいしんがありました。この配信内を含め、超てんちゃんのお誕生日に合わせて重大発表がいくつもありましたね。池袋の広告も見に行きました。

 なお、配信中には超てんちゃんのライブもあり、はじめて『INTERNET OVERDOSE』と『INTERNET YAMERO』の振り付けをフルで見た気がします。これを機にさらに流行って、大学祭のステージで拝めるような時代が来て欲しいものです。音楽番組にもいつか出ませんかね。

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 あめちゃんの生誕祭グッズも無事に届いたので飾ってみました。だんだん部屋がニディガに染まっていくのは気分がいいものです。いずれ届くフィギュアの場所も確保しておかなければなりませんね。これからの商品展開も楽しみです。

 

 

 

<ニディガ展>

 さて、その企画のひとつであるニディガ展が月末に渋谷で始まりました。後述のワイズ・ゲルテナ展よりは前です。

 会場はMODIという施設で、渋谷駅からタワーレコードへ向かうように進んでいくと目に入る、植物に覆われた建物です。ちなみに、横の道はPARCOに続いていて、さらにその近くにはかつて私が潜入したナイトクラブがあります。閑話休題

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 会場にはたくさんの人がいて、もう整理券が配布されていました。私が手に入れたのはもう午後のものでした。想定が甘かったことを反省します。こういう場では、起こりうることすべてを想定してから臨むべきでしたね。

 うっかり体調を粉々してしまったのでベンチで身体を休めて時間を潰していましたが、ようやく入場できる時間が来ました。会場内は割と狭く、実質的にはポップアップショップがメインでしょう。壁には二ディガのアートがいくつも飾られていて、見慣れたメインビジュアルや先日のあめちゃん生誕祭キービジュアルもありました。

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 さて、今回の目当てはやっぱりあめちゃんと超てんちゃんの書きおろしアクリルスタンドです。以前の発表時から思っていましたが、やはり今回のコーデはかわいいですね。あめちゃんは肌の白さが際立ちます。

 さすがはピたち、私が入場できた時点でもうほとんどグッズは残っていませんでした。アクリルスタンドももうありません。通販の可能性は残されていそうですが、また来ることにしました。

 以前のニコニコ超会議で展示されていたフォトスポットと等身大超てんちゃんが、再展示されていました。前回は整理券が手に入らず遠くから見ることしかできませんでしたが、今回は超てんちゃんを触れるくらい近くから拝めますし、フォトスポットの中に入って椅子に座ることだってできます。バトルドームが欲しくなってきました。

 

 

 

<凱旋ワイズ・ゲルテナ展>

 『ib』というゲームをご存知でしょうか。美術館に家族でやってきた少女イヴが不思議な世界に迷い込む、昔のホラーゲームです。元はPCのフリーゲームでしたが、最近は移植もされています。

 その世界で、イヴはワイズ・ゲルテナという芸術家の作品たちと出会います。そもそも、美術館に来たのも彼の特別展が目的でした。友好的なもの、敵対的なもの、そのどちらでもないもの、よくわからないものと、ゲームをプレイしているととても印象的な存在です。

 そのゲルテナ展、なんと現実で開催されていました。全国を回ったのですが、凱旋としてまた東京に帰ってきてくれたので、また行ってきました。場所は池袋です。

 

 前回の渋谷会場よりもかなり広く、展示されている作品も以前より増えています。原作を再現した演出付きの作品もいくつか新しいものがありました。

 また、ゲーム内では強烈な存在感を放つ青い肌に赤い目の人形が登場します。その人形たちのいる部屋をVRで体験できる部屋も用意されていました。プレイしたのはかなり前のことですが、あの時の恐怖が蘇ります。

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 ゲルテナ展のポスターにも採用されている、代表作『深海の世』はやはり別格の扱いです。渋谷会場でも部屋の真ん中の床に置かれていました*2が、こちらでは別室を用意され、海中のようなライトで照らされています。

 

 また、物販では前回はなかったゲルテナ展の公式図録が新発売されていました。これと一緒にトレーディングのアクリルスタンドも買いました。いちばん好きな作品である『赤い服の女』が引けて満足です。

 残念ながら売り切れていましたが、土台となる大きなスタンドに小さなスタンドを挿すことで、好きな作品を展示することができます。作品たちのスタンド、イヴたち登場人物のスタンド、さらに入場特典のゲルテナ展ポスターと赤い薔薇の花瓶のスタンドが該当します。

 テーマを活かしていて実にいい商品展開だと思いました。展覧会限定なのが惜しい限りです。

*1:生まれ落ちる前から一部の障害の有無を予測できる診断です

*2:これも原作再現でしょう