ウルリヒトゥレタス

皐月川納涼床

[2022] 生存報告番外: 506番房記録 5日目

 他のことには慣れてきたが、この起こされ方にだけは慣れる気がしない。ただ、この4回の朝はすべて起きている。念を入れて何重にも仕込んだアラームを感知できなかったことすらあるが、この放送なら起きることができているのだ。未知のテクノロジーが使われているのかもしれない。

 どうやら、しばらくは人が多い状況が続くらしい。またもや奇数階と偶数階で時間をずらした配給が行われた。また、今日は配給所にビニール袋がなく、素手で弁当やお茶を房まで持ち帰ることになった。素手は、電子レンジで加熱されたばかりの熱い弁当を持つにはあまり向いていない。

 朝食は、GUH、新香、ごまだれらしきものがかけられた細切れの肉、ウィンナー、オムレツ、ハムカツ、スパゲッティだった。洋風なのにさつま揚げとは奇妙だと思ったらハムカツだった。ウィンナーは明るい赤だが、タコではなかった。

 その後、コンパスで無事10回MVP取得を達成した後で眠くなって寝た。こう毎日同じように昼前に寝ているのはよくない気もしてくるが、よく考えなくても授業がある時からこうだった。むしろ、午後には寝ていないので日中寝る時間は減っているのかもしれない。

 授業は、おそらくほとんど間に合わない。期末課題の代わりに最後の授業内でテストを行う授業もいくつかあるが、それも隔離期間中となる計算だ。課題で済むものも、提出日はそう遠くない。ふたつなどは月曜日中だ。

 ちなみに、隔離されてすぐに教授たちへは連絡してある。その大半が労りや救済措置を返してくれた。温かい対応に胸が熱くなる。これで単位がいつの間にか落ちる危険は避けられた。

 昼食は、GUH、春雨、卵焼き、焼売、鶏肉、スパゲッティ、レタスだった。チキン南蛮ではなく、ソースもそのままマヨネーズだったように思われた。なお、今回もビニール袋はなかった。

 ゴミは、配給所で捨てることができる。部屋にもゴミ箱はあるが回収されないため、配給の際にゴミ出しも行うのが通例だ。回収されるのは燃えるゴミとペットボトルのみであり、燃えないゴミは回収されない。

 入所時には、ビンや缶を持ち込まないよう注意された。おそらく、燃えないゴミは発生しない想定なのだろう。現に、今まで暮らしていて燃えないゴミは発生していない。ビニールも燃えるゴミだからだ。

 そのため、配給の際にビニール袋が手に入らないのは少し不便だ。弁当の空き箱やペットボトルなら手で持っていけばいいが、薬のゴミや箸が入っていた袋といった細かなゴミは面倒だ。空き箱に入れればどうにかはなるが。

 その反動なのかは知らないが、夕食時はいつもより大きなビニール袋が補給されていた。これなら今日の弁当の空き箱すべてを入れることもできるだろう。明日以降も切れないことを祈るばかりだ。

 夕食は、GUH、新香、ビーフン、卵焼き、さつまいも、人参、ブロッコリー、野菜ときのこ、プチトマト(1/2)、レモン、レタス、魚だった。魚は照り焼きというのかもしれないが、肉と同じくらい種類や調理法に疎いため、断定は差し控える。おそらく鮭でないことはたしかだと思う。

 夕食後、月曜日までのレポートを進めた。字数とテーマのおおまかな方向性程度しか公開されている情報がなかったが、それは今もなお変わらないらしいことが友人への調べで判明した。幸いにも半分くらいは終わったが、不幸にも今慌てて記事を仕上げる始末だ。