ウルリヒトゥレタス

だいたい生存報告

界隈を売った男 THE MAN WHO SOLD THE GENRE

ある男がいました。

 

おっさんとでも呼ぶべき年に達しているその男は、ある映画作品の界隈で活動しており、コスプレも嗜んでいました。

 

ある時、男はその作品に登場する女性キャラのコスをしました。

 

その男はある種リーダー的存在でもあったため、彼のファンは彼の新作を見て称賛しました。

 

すると彼はたまたま「そのキャラ名の最後の一文字」と「自身の名前の最初の一文字」が同じだったからかその称賛に味を占めたのか、その一文字を重ねることでふたつをくっつけた名前をそのコスに名付けたのです。

 

名前がついたこともあってか、そのコスは一度限りのものではなくなり、彼のいわば持ちネタのような存在になりました。

 

もちろん、男が、それも若くはない歳の男が女性キャラのコスをすることに拒否感を感じる者は一定数いて、彼らはその男を批判しました。

 

彼ら曰、「界隈の品位を損なう」、と。

 

男はそれに答えて言いました。

 

「私はこのキャラのことをよく考えた上でこうしている、しかも海外では男が女性キャラのコスをすることは受け入れられている」、と。

 

日本の界隈の心が、新しいものを受け入れられない心が狭いだけだというのです。

 

彼のファンはそれに賛同しました。

 

内輪での慰めあいで批判を無視した男は、あろうことかその写真を使ったLINEスタンプの作成に踏み切ります。

 

著作物のコスを使っているにもかかわらず有料で配信されたそのスタンプは、多くの彼のファンに買われることになります。

 

彼のファンの誰もが、その状況を受け入れていたのです。

 

後にその映画作品の新作が公開され、その円盤が手に入るようになってから、その男は「同時上映祭」を企画し、その一環としてその作品に関係する写真を募るコンテストを開催しました。

 

最終作ということもあり、きっとその同時上映祭に参加した人には、新しく作品を観始めた者も相当数いたことでしょう。

 

当然、フォトコンテストとその賞品は彼らの知るところとなります。

 

彼らはさぞ困惑したことでしょう。

 

女性キャラのコスをしたおっさんの写真で作られたキーホルダーがその中に紛れ込んでいたのですから。

 

男は内輪ではない、不特定多数の人々を対象とした企画においてそのコスを持ち出したのでした。

 

 

 

さて、一行開けの読みにくい形式はここで終わりです。

結論から言うと、私は彼のこの行為は界隈の品位を貶める(大仰な表現ではありますが)ものであると思っています。

まず、彼の行為は4つに分けられます。すなわち、①女性キャラのコスをした②そのコスに名前をつけた③そのコスでスタンプを作った④そのコスを知らない人が相手の場へ持ち出した、の4つです。これの何が問題なのでしょうか。ひとつひとつ見ていきましょう。

 

①女性キャラのコスをした

上記の彼の批判者が問題としたのはここでしょう。彼らの言い分もわからないではありません。若くない男の女装であれば、生理的嫌悪感を抱く者があっても不思議ではないと思われます。しかしこれに対しての彼の反論、これもまた理にかなっています。他国では女装コスを受け入れる文化が、日本ではあまり未発達な文化があることは確かでしょう。

私は、この点は問題ではないと思います。「これだから日本は」みたいな論調で反論した点はいただけませんが、コスを見た界隈の部外者全員が不快になることはないでしょうし、これだけで「うわひっどい界隈」となることはないはずです。

 

②そのコスに名前を付けた

これは大きな問題です。キャラの私物化に他ならないのですから。名前を付けた瞬間から、彼がしているのは「特定のキャラのコス」ではなく、「特定のキャラのコスをした自分のコス」になっているわけです。コスプレをした自分のキャラクター化です。これは人によってはキャラ崩壊とも捉えられかねません。このことが後の彼の行動を引き起こすことにもなるわけですが、これに関しては彼のファンたちにも原因があります。誰も彼の行動を止めず、逆にコラ画像を作ってみたり自作グッズを作ってみたりとそれを肯定する行動を繰り返したわけですから。

これをもってその本質は決定されます。それは既に元のキャラとはかけ離れ、世界的文化という大義名分の下にひとりの男の肥大化した承認欲求を満たすためだけの道具と化した、界隈にとっての大災害。その名をレ████、男とその信者たちが形成するコミュニティから漏れ出した悍ましき偶像です。

 

③そのコスでスタンプを作った

なぜか審査が通ってしまった以上、LINEが問題ないと判断した可能性もありますが、仮にそうだとしたらこれは個人の道徳観の問題になると思います。②で述べた通り█イ███の本質は既に元のキャラクターからかけ離れたものではありますが、二次創作であることには変わりありません。さらに印刷費などの回収を目的とした同人誌ならまだしも材料費のないLINEスタンプです。結局はLINE公式が通しちゃった以上、二次創作を公共のショップに出し、しかも有料に設定するというのはどうなんでしょうね?と言うくらいしかできないんですがね。まぁ、その男はこういうことをする人間です、という点だけは疑いようもありません。以上です、裁判長。

 

④そのコスを知らない人が相手の場に持ち出した

例の男を批判する者の中には、同じ界隈に暮らすまた別の男と共にイキってるおっさんであるとし、彼らのせいで界隈の雰囲気が悪いと指摘した者もありました。その別の男もアイドルと映画俳優が似てると言われただけでキレるくらいには情緒不安定なのですが、彼らはその批判に対し子供っぽいとレッテルを張り、彼らの信者もまたそれに同調し、「そんなの気にする必要ありませんよ、きっと僻んでるんですよ」みたいなテンプレリプを送っていました。

さて、その性質の是非は置いておいて、件のコスは身内、内輪のみのネタであったはずです。それを、身内のミームを公共の場に持ち出す、押し付けたというわけですが、このような例はいくらでも挙げることができます。そのひとつがインターネットミームでしょう。ここの読者の方であれば、一度ならず「淫夢」を見聞きしたことがあると思います。ホモビの語録がインターネットではちょっとした共通語として扱われているのも異常といえば異常ですが、当然一般の人はこれを知りません。ですから、普通の(淫夢を知る)インターネットユーザーは現実の世界での会話、淫夢を知らない人との間の会話ではこれを使いません。しかし、誰との会話であっても構わずに語録を使う人もいます。彼らは「ホモガキ」などと呼ばれ批判されますが、例の男が██ア██でやっているのはこれと同じことなのです。

つまり、彼らがやっていることは身内ミームのTPOを弁えない多用であり、その点では彼ら自身が「子供っぽい」のです。

 

以上のような性質を備えた███キ█を見た時、何も知らない外部の人はどう思うでしょうか?「この界隈にはTPOも弁えられずに身内ミームをやたらと持ち出して自己満足に浸り、二次創作で平然と利益を得てキャラ崩壊と言っても過言ではないようなコスをしているような人がいるのか⋯なんてひどいとこだろう」と思わないと言い切れるでしょうか?これはあくまで私の意見ですから、ここに来て下さった方に████ラのツイをやめろとか言うつもりはありません。ただ、自己顕示欲や承認欲求のために界隈を売る(そのイメージを下げたり不利益になるような行為をする)のはいかがかな、と思います。不快になった本人以外の方、ごめんなさい。